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「民主主義」という言葉の意味を考えた

--- democracy と isms を切り分けて考える

「民主主義を守れ」という言葉への違和感

たまに、Xとかで見かけてモンニョリしている。

「民主主義を守る」とは、具体的に何を守る主張なのかなと。

  • そもそも「民主主義」ってなんなのかな
  • 「主義」とつくからには isms なんだろうな
  • きっと主義主張が毀損されていることから守ろうとしているんだろうな

と思い少し言葉の意味とかを調べてみると、どうやら違和感が見えてきた気がするぞということでまとめてみた。

英語にしてみた

英語にしてみるにあたり、主義と付く代表的なものを3つ取り上げた。

この3つは、三竦みになる主義として代表的なので挙げた。

これを英語にすると、

  • utilitarianism
  • liberalism
  • intuitionism

とすべて、 isms になる。

民主主義は、 democracy で、 -ism が付かない。

democracyism とか democratism とはならないとのこと。

democracy は「主義」ではない

democracy の語源は、古代ギリシャ語の dēmokratía(デーモクラティアー)で、これは「人民・民衆・大衆」などを意味する dêmos(デーモス)と、「権力・支配」などを意味する kratos(クラトス)を組み合わせたもので、「人民権力」「民衆支配」「国民主権」などの意味を持つ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%B8%BB%E4%B8%BB%E7%BE%A9 より。

democracy は、 誰が支配するか を意味しており、 何が正しいか ではない。

つまり、価値判断の原理 (ism) ではなく、意志決定の制度のことを意味していると言える。

どちらかというと、民主主義というより、民主制なんだよな。

日本語の民主主義がややこしい

日本語って難しい。

democracy は日本語に訳すと「民主主義」となる。が、主義じゃない。のに、主義がくっつくことで ism 的な意味を勝手に背負わせちゃってるんだ。

なので、

  • 民主主義 = 善
  • 民主主義 = 正しい
  • 民主主義 = 守るべき価値体系

のように捉えられ、「民主主義を守れ」という思想のように伝わってしまうのかなーと。

「民主主義制度」という表現もある

第3部_[国民主権]2.国民主権と民主主義制度の在り方 - 参議院憲法審査会 で「民主主義制度」という言葉がでている。

いろいろと書いてあるが、「民主主義」という主義に関する説明ではなく、「民主制」という制度について説明していて、主義そのものの存在は無いと読めた。(ざっと読んだ所感なので違うかもしれないが…)

言葉だけ見ると「民主主義」という主義に関する制度がありそうなのだが、やはり違うみたいだ。

民主主義って何だろう? - 東京都教育委員会 を読んでも、やはり、主義そのものの説明はなく、「民主制」の説明をしている。

民主制は、

といった制度設計の集合のことであり、独立した民主主義というismは存在しないっぽい。

まとめ

言葉遊びのようなことから深掘りしてみたが、

  • 民主主義という独立した ism は存在しない
  • 存在するのは、民主制という制度
  • 民主主義という言葉は、制度の運用状態を雑に指すラベルに近い

ということなので、

「民主主義を守れ」

という言葉に対しては、

  • 民主制の何が毀損されているのかな?
  • どの手続きのことなのかな?
  • 実は民主制ではなく違う何かを指しているのに便利な言葉として使っているだけなのかな?

という問い返す態度も必要なのかと思った。

言葉を疑うと思想を知り具体の解像度が上がってくる。

「民主主義」というismは存在せず、「民主制」に基づいた主義の主張をしたり聞いたりしたいな。

おそらく民主制は機能しているんだよな。